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 近畿の実力私学50選
学校法人 瀧川学園

滝川中学校・高等学校

下川清一 (しもかわ きよいち) 校長先生へのインタビュー


生徒の多様性に重要な学力育成

国公私立医大の進路拡大へ

〔21.11.18号より全文掲載〕



先生は大阪の公立・私立進学校で校長を歴任されましたが ――。
下川: 公立・私立を問わず多種多様な学校で経験を積ませていただきました。

 どの学校でも、生徒たちが様々な活動に取り組み、考えながら成長していく姿を目にすることができ、頼もしく感じたものです。

 そうした経験を活かし、本校においても学校改革ならびに教員の意識改革にも取り組んでいきたいと思っています。



滝川中高では、2022年度の新入生から新しいカリキュラムのもとで新コース制をスタートされますね。
下川: 新しいカリキュラムは、「探究」がキーワードです。探究の大きな目標は、「自分で考える力」を育てることですが、そのためには基礎基本となる学力、グラフや資料を読み取る力、意見をまとめたり発表したりする力も必要です。

 中高6年間のどの時期に、何を、どれくらいの期間で学べばよいか、などプログラムの効果的な運用こそが、実はとても重要だと考えています。


コースの特色鮮明に

 来春スタートする中高の新コースは、中学校が「医進選抜」「Science Global一貫」「ミライ探究一貫」の3コース、高校は「Science Global」「ミライ探究」の2コースで、高2から文系・理系に分かれます。

 新コースは、いずれの特色も鮮明です。例えばミライ探究では、探究の時間を大幅に増やし、グループまたは単独で、やりたいことを探す取り組みから始めていきます。

 中高の6年間または高校からの3年間を通じ、学びの方法論も含めて自ら考える力を養い独り立ちできるようにと考えています。

 数学のテーマに取り組むもよし、ハイレベルの英語資格にチャレンジするもよし。仮に勉強が苦手でも、目標に到達するには勉強が不可欠だと腑に落ちるはずです。

 子どもというのは、一旦やりたいと思ったら何時間かけても取り組もうとするものです。教員が生徒一人ひとりの様子をうかがいながら、時期を待つ形でタイミングよく声かけをしていくと、「やらされている」という生徒の気持ちが「やらなければいけない」という思いに切り替わるんですね。そのポイントを見極め、待つことができるのも男子校の良さであり、面白いところと感じています。

 今後は「鍛える」という側面も、もうちょっと押し出していきたいですね。男子、女子に限らず“自分一人で背負っていく”ぐらいの気構えを持って独り立ちしてほしいのです。

 本校では今秋の進路相談で、将来起業家をめざしたいという生徒たちが例年になく多く見られ、新鮮な驚きを感じました。大人が考えるように子どもも考えるわけではありませんし、安定だけを考えているわけでもない。自分たちで何かをやろうという思いを持つ生徒たちが増えていることは、良い兆候と受け止めています。


チャレンジ精神を持って、飛び込んでいける生徒さんたちが育ってきていると ――。

下川: そう思います。本校を創立した瀧川辨三先生は、政財界で活躍する一方、起業家として成功した人でもありました。

 「至誠一貫」「質実剛健」「雄大寛厚」の3つの校訓と、実学重視のDNA、リーダーシップ教育への熱い思いが、100余年を超えて脈々と受け継がれていることを大変嬉しく思っています。



中学に「医進選抜コース」


従来の「医進」「医進グローバル」の2コースは、新年度から「医進選抜コース」に一本化されますね。
下川: 医進選抜は、いわば“勉強漬け”のコースです。

 医学部に合格するには「とにかく勉強する」しかありません。多くの問題に短時間で解答し正解を得ることが、医師に求められる瞬時の判断力を鍛えることにもつながります。同時に、使命感を持ち、医師になりたいというモチベーションを持続させることも重要なテーマになるでしょう。

 「医進選抜コース」は専任による指導体制を整え、神戸大学の医学部生と連携し、見学や実習、あるいは学生たちを招いて話を聞く機会も設けます。

 今春、本校では医学部医学科合格者が国公私立合わせて9名となりましたが、今後さらに結果を出していきたいと思います。

 また、Science Globalは、従来の「医進グローバルコース」の取り組みを充実・発展させたもので、中3の3学期にニュージーランド3ヵ月留学を必須としています。これまでの同様の取り組みから、生徒たちに目を見張る変化がうかがわれ、引き続き実施を決めたものです。

 新たに、英語科担当教員の研修プログラムとして、ケンブリッジ英語を導入し、指導体制の強化も図ってまいります。なお、多彩な実験・観察を盛り込んだ理科授業など Scienceの側面にも関心を持っていただければと思います。

来春,制服も一新


最後に、情報教育への取り組みについて ――。
下川: 本校は昨年、iPad等を使用したICT教育及びコロナ禍におけるオンライン授業充実のため、IT環境を刷新し、より効果的な活用に向けて動き出したところです。

 コロナの時代を経て、私たちは、不確実性を増した厳しい社会の中へ子どもたちを送り出さなくてはなりません。教員はもちろんのこと、様々な機会を捉えて保護者の方々にも問いかけ、意識を共有できるようにと願っています。

 本校は来春、詰襟の制服からより滝川をイメージしたブレザーの制服として一新します。

 当たり前ですが、私たちは、生徒一人ひとりのチャレンジをしっかりサポートしていきます。滝川で、多くの皆さんに新しい挑戦を始めてほしいと思います。

本日は、ありがとうございました。<文中敬称略>


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