地域政党大阪維新の会が大阪府議会への上程を予定している大阪府教育基本条例の素案が自由法曹団のネットで明らかにされている。
素案の全体像を見ると、
第1章 目的と基本理念、
第2章 教育関係者の役割、
第3章 教育行政に対する政治の関与、
第4章 校長及び副校長の人事、
第5章 教員の人事(任用・人事評価・優れた教員の確保)、
第6章 懲戒・分限処分に関する運用(懲戒処分の手続および効果・分限処分の手続及び効果、職務命令違反に対する処分の手続、組織改廃に基づく分限免職・分限休職の効果、適切な処分を行う責務)、
第7章 学校制度の運用、
第8章 学校の運営、
第9章 最高規範性、
などが謳われている。
まず、その前文には「民意を代表する議会と首長が、教委と各学校が協力補完し合うことで理想教育が生まれる」とある。
また、「政治が教育行政から遠ざけられ、民意が教育に反映されてこなかった」故に「民の力が確実に教育行政に及ばねばならない」との文言もみられる。
WTC移転は、
議会決議を無視して行われていた。
だが、議会が民意を代表するというならば、平成21年9月の府議会で大阪府庁舎のWTCへの移転が否決されたにもかかわらず、この『民意を代表する議会の決議』を無視し、昨年11月から今年3月にかけて府庁各部局のWTCへの移転が強引に行われた現実はどう理解すればよいのだろう。
“民意”と盛んに述べられているが、民意は明らかに裏切られてしまっている。
最近では防災上の観点から、複数の専門家によりWTCの問題点が指摘されている。
民意を無視した動きによって、府庁舎に掛かる防災のための補修費用が従来の計算よりはるかに上回る状態になっていることも一部マスコミが報じている。
また前文は、これまでの大阪府内の教育について「大阪府における現状は、府内学校の児童・生徒が充分に自己の人格を完成、実現されているとは言いがたい状況にある」としている。
平たく言い換えるなら「大阪府内の学校や保護者はなにやっとんや、学校教育も家庭教育もしてへんやないか」ということなのだろう。
子どもたちは人格が完成されていない成長途中にあるからこそ、教育しているのではないのか。
年齢を重ね、大人になったから「自己の人格を完成、実現」しているつもりでも、傍から見れば実現には程遠いといったケースは数多く見受けられる。
自由法曹団ネット
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