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≪2026 私立中高合格のポイント≫
洛南高等学校・洛南高等学校附属中学校
中学, 高校入試で併願対応も充実
2026年度新入生より制服リニューアル
<「きょういく時報」25.11.28号掲載>
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本校は空海弘法大師ゆかりの歴史があり、「自己を尊重せよ」「真理を探求せよ」「社会に献身せよ」を校訓としています。
進路指導では「生徒の夢を一緒に応援する」を基本線としており、一人ひとりの夢を育み、意欲を支援する進路指導、進学指導を推進しています。
また、2026年度新入生より中・高の制服が変わります。グレーと紺を基調に、女子はスラックススタイルも取り入れ、男女とも幅広いコーディネートができるようになります。
女子の志願者・合格者が増加
令和8年度の中学入試も、前年度と同様の流れになります。
統一入試日から3日目、1月19日(月)を入試日とし、約280名の募集人数にも変わりはありません。募集人数には内部進学者約90名も含まれており、この人数を除くと280−90≒200となるわけですが、実際には内部進学者の増減に応じた形で若干多めの入学者を迎えることになるものと考えています。
コロナ禍後、中学受験への関心がさらに高まったといわれる中、本校においても3年連続で受験者数が増加しました。
また、今春の令和7年度入試では女子受験者数が増加し、それに伴って女子の合格者数も増える結果となりました。
令和8年度入試は、出願期間が12月5日(金)から19日(金)まで、Web方式による出願としています。
試験科目は国算理の「3科型」、または国算理社の「4科型」のどちらかを出願時に選択してください。
入試説明会等では「3科・4科のどちらが有利ですか」との質問をよくいただきます。
まずは受験生本人の得意・不得意をお考えいただければと思いますが、ただ、理科と社会のバランスから4科が有利になることも結果的に多くなりがちです。
ちなみに令和7年度入試では、理科の難化によって社会科との平均点が開き、結果として4科の方が有利に働いたようです。
出願後の「専願切り替え」も
出願時には専願・併願の選択もお願いしています。
専願合格点と併願合格点の間には例年約40点の差があり、専願による出願の方が圧倒的に有利といえます。
専願合格点はここ数年、男女の格差が縮小傾向となっていましたが、今年度は男子199点で前年度より低く、女子は221点で前年度より高くなり、差が若干広がりました。
一方、入試説明会等でも度々お知らせしておりますように、第一志望校への合格が既にお決まりの場合にはそのまま併願枠で判定させていただきますが、残念ながら合格がかなわなかった場合、本校を第一志望として専願への切り替えができる独自の制度を設けています。
切り替えは、合格発表前日の午後1時で締め切らせていただきますので、受験生が在籍する小学校の先生、もしくは通塾されている塾の方で取りまとめの上、締め切り時刻に間に合うよう本校までご連絡ください。
中学入試の出題傾向と対策
今年度の中学入試は、理科の合格者平均点がダウンする一方で、国語の合格者平均点は大幅にアップしました。それでは今春の入試を踏まえ、各教科の出題傾向、学習のポイントなど述べておきましょう。
国語:出題内容、意図は例年通り。文章量、問題量は例年並みであった。言語知識の問題がやや難化した一方、読解問題はやや易化しており、特に評論がよくできていた。
日頃の学習から言語知識によく親しむこと、また選択肢吟味の問題演習では、根拠を考えることを大切にして取り組んでほしい。
算数:計算力・発想力・論理的思考力を問えるよう、基礎基本に基づいた問題から発展的な考え方を必要とする問題にいたるまで、幅広く出題している。
70分で解き切れる分量を想定している。
今年度入試は「作業により規則を見いだす」問題や、「平面図形」の問題、「展開図による立体図形」の問題が難しかったように思われる。
後半の設問5~7の問題は受験生によっては難しかったようであり、前半の設問1~4の解ける問題をミスなく解けたかどうかで差がついただろう。
理科:例年通り4分野からの出題。実験考察、計算などもバランスよく出題した。
それぞれの問題の難易度自体は例年通りだが、問題文が昨年より増加し、計算量も増加したため、難しく感じた受験生もいたと思われる。
最後の問題まで解き切れていない答案もあったため、日頃からスピードを意識して取り組んでもらいたい。
社会:歴史、地理、公民の3分野からの出題。例年通り、各分野ともなるべく広域にわたり、知識や資料、時事的内容まで出題した。
やや易しめ~標準レベルの問題が多く、どの分野も正答率は高かった。
地理については、複数の要素を組み合わせた問題が難しかったようだが、教科全体では思考力の定着がうかがえる結果となった。
Web出願12月1日から
令和8年度の高校入試は、外部募集約144名、コース別の内訳は「空(そら)」が約48名、「海(うみ)α」と「海(うみ)β」を合わせて約96名となります。
出願にはWebを用い、12月1日(月)より事前登録が可能です。
必要書類は、所定の封筒で1月16日(金)から23日(金)の期間内に郵送してください。
選考方法は学科試験5科型(500点満点)+面接+報告書等による総合判定です。出願種別など詳細は入試要項でご確認ください。
近年、併願志望者数の減少も見られる中で、「海」→「空」の併願繰り上げなど、併願枠の確保も進めてきたところです。ちなみに今年度入試の専願合格点は、「空」5.5割、「海」4.5割、併願合格点は「空」6.5割(実質6割)、「海」5.5割でした。
以前に比べて、併願でも「空」への合格がしやすい状況となっており、洛南でのそれぞれの自己実現を目指す皆さんにぜひチャレンジしてほしいと思っています。
では、今春の入試を踏まえ、各教科の出題傾向を簡単に述べておきましょう。
国語:例年同様、小説、評論、古文の三題形式で出題し、難易度は平年並み。
設問数自体は変わらないものの、記述量は減少した。
小説の記述問題では、動作の主体が不明瞭な解答が多く、文章を作る上で重要な主題を意識できたかがポイントとなった。
評論では、語句問題の正答率が低く、受験生には普段から多くの表現に触れ、言葉を身につけてもらいたい。
記述においては、必要な要素を本文から取り出したものの、字数が余ったために付け足したような解答が多く見られた。
解答の終わり方にも注意が必要。古文は限りある時間の中でよく解答できていた。
数学:出題形式については、例年通り大問は5つで、分量・難易度についても平年並みであった。
どの問題も弁別性のとれた出題となっており、平素の数学への取り組みが如実に得点にあらわれた受験生が多かったように見受けられる。特に空間図形の問題において、その差が顕著であった。
英語:リスニング力・文法問題(語句整序)・長文読解2題と例年通りの出題形式であった。
分量も例年通りであり、大問3の長文は短めで易しめであったため、英語の学習が十分な受験生はしっかりと得点できていた。
例年に比べて記号で解答する設問が多かったため、一見すると易し気な印象であっただろうが、実際には平年並みの難易度であったといえる。
社会:地理では図・グラフを複数用いることで、資料を読み取る力や地理的思考力を測った。
歴史・公民分野は例年通り、また新傾向問題として、大問5で3分野を融合した問題を独立して7題出題した。
分量は例年並みである。
難易度は歴史がやや難であった。複雑な資料の読み取りを必要とする問題などで正答率が低くなったが、知識を問うものや、記述問題はよく答えられていた。
理科:短い時間で長い文章を読んで理解する力や、教科書の知識だけでなく与えられた条件を使って考える力が必要であった。
分量や難易度は平年並みであったと考えている。
ニュースや新聞などで身のまわりの現象に関する情報に興味をもって学習に活かしてもらいたい。
(お話は洛南高・洛南高附属中 中村信吾先生)
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