本校の中学入試では、小学校の学習範囲を超えるような難問奇問は出題しません。難易度は、前期に比べると後期の方が若干高くなる傾向が見られ、本校を第一志望とお考えであれば「一般入試前期」での受験がおすすめといえるでしょう。それでは、各教科の出題ポイントを紹介させていただきます。
中学入試・出題のポイント
国語では例年、文学的文章1題、説明的文章1題の計2題を出題しています。文学的文章にはエッセイなども含まれており、普段から意識的に様々なジャンルの文章を読むように心がけてください。
文学的文章では「ある場面がどのような状況なのかを問う問題」、また「登場人物の心情を問う問題」がよく出題されます。どちらも書かれている内容に基づいて、文章全体から読み取るということを意識してください。
「説明的文章」では「内容の理解を問う」問題や「全体の構成を問う」問題が多く出題されます。また、説明的文章の問いの中で「接続詞」を問う問題を出題していますが、この問題の正答率が他の問いと比べて低いことが多いです。文章を読む際には、接続詞の意味を踏まえて、文と文のつながりを意識するようにしましょう。
漢字の書き取り問題は楷書で丁寧に書くこと。本文から抜き出して答える問題は誤字脱字が減点対象になりますので、注意して書き写しましょう。
算数は、幅広い分野から出題します。簡単な問題から難しい問題の順に並べているとは限りませんので、できる問題や得意な問題から解くように心がけてください。
また、求め方を書くよう指示がある問題については、答えだけを書くと得点につながりません。その問題に限っては、たとえ最終的な答えが出せなかったときでも、途中まで求め方を書いていれば部分点が獲得できる可能性があります。少しでもわかったことがあれば書き残すようにしましょう。
昨年度の後期入試の求め方を書く問題では、約7割の受験生に何らかの得点が与えられました。
普段から、答えだけが合っているかどうかではなく、求め方や考え方が正しくできているかも確認するようにしてください。また、答えだけを書く問題については、単位などを含めて問題文の指示にふさわしい答えになっているかどうかを確かめるようにしてください。
問題文をきちんと読んで理解できるよう読解力や計算力をつけて臨むようにしましょう。
理科は毎年、物理・化学・生物・地学の4分野すべてから必ず出題しています。どの単元も満遍なく学習しておくことに加えて、新聞やニュースなどで取り上げられた時事的な事柄に関する知識も身につけておきましょう。
教科書に出てくる基本的な用語は漢字で書くようにしてください。
また、実験データから規則性・法則性を見つけ出したり、与えられた条件から自分で考えたりするような科学的思考力を問う問題も頻繁に出題しています。このような問題では、問題文や与えられたデータを上手く活用する力が問われています。
過去問演習を通して、自分の知らない現象が題材の問題であっても、正確に文章を読み取り、理解する力を養っておいてください。
対策として、科学にまつわる本や記事を読み、正しく解釈する練習をしておくことも効果的かと思います。ただ暗記をするだけの勉強ではなく、現象の仕組みを理解し、説明できるような勉強を心がけて臨むようにしましょう。
社会は、歴史、地理、公民の3分野から幅広く出題しています。概ね歴史分野4割、地理分野3割、公民分野3割の配点となっています。
全般的な出題傾向は例年と大きく変わりません。例年、小学校の教科書の範囲からの出題を心がけています。教科書の本文だけでなく、地図やグラフ、年表や写真なども学習しておいてください。
また、時事問題が出題されることもありますので、日頃から新聞やニュース番組を見るように心がけ、日本や国際社会の諸問題について、関心を持つようにしましょう。
解答のうち、2~3割程度が、語句の記述問題となっており、漢字・カナ・字数などの指定がある場合は、指定外の解答は不正解となります。また、小学校で学習する教育漢字以外でも、社会科の基本用語は漢字での読み書きができるようにしておきましょう。
近年、分野にかかわらず、資料の読み取り問題が出題されることが多く、与えられた資料から必要な情報を正しく読み取る力が問われています。
高校は作文・面接による推薦入試
受験資格確認申請は12/16(月)まで
2025年度高校入試は、推薦入試でLAコース約20名を募集します。出願の前に必要な「受験資格確認申請」の書類提出は、12月16日(月)午後5時までとなっています。
募集人数が少ないこともあって、入学後、本校になじめるかご心配の向きもあるようですが、多様な分野での活動経験を活かして高校生活でもリーダーシップを発揮してくれている生徒たちが多く見られます。
(お話は同志社女子中高 谷口美都子先生) ※本文より抜粋
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