学生の就職活動、略して「シューカツ」。特定の“就活企業”を抜きにして、今や「学生の就職指導は成り立たない」というのが大学の就職課でも“常識”のようだ。
「多くの大手企業から多額の広告代をもらい、採用選抜の厳しさを演出して、副次的なテキスト販売で学生からテキスト代を稼ぐ」。
就活産業にとって、学生は「商材」だとズバリ指摘する著者は、就活ビジネス界のOBでもある。
新卒一括春採用という、世界に例を見ない日本の就職戦線。誰が仕掛け、なぜそうするのか
――。
一部の学生には良いことかもしれないが、多くの学生にとってこうした就活ビジネスのあり方は大きな弊害をもたらしているようだ。
ワークシェアリングの提言にも説得力がある。
『「就活」という広告ビジネス』
谷村智康著・リベルタ出版(定価1,200円+税)
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