加賀田:教師は、“A good communicator of English”(=英語使用の良きコミュニケーター)のモデルとなるという意味からは、英語の授業を英語で行うことに異論はありません。
ただ、英語ができない子ども達が数多くいる現状を考えると、その子らにとって、英語の授業がより一層辛いものにならないか心配です。
要は、学習者の実態に応じた英語を使う、抑揚をつけたりポースを置いて話すなど教師発話を工夫したり、ポスター、写真、実物などの視覚的な情報を積極的に取り入れたり、ジェスチャーをつけたりしながら、言葉と意味を一致させていくような工夫が求められます。
先生が、単に自分の英語をひけらかしているようにも見えてしまう授業を、私自身これまで何度も目にしましたが、そうした授業では子ども達の反応がまず見られません。
教師が英語を使うことは大切ですが、その場合には子ども達の視点に立って、子ども達の理解を促すための英語を使ってほしいです。<文中敬称略>
― 本文より抜粋 ― |