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瀧英次 校長先生へのインタビュー


不透明の時代自ら学び続ける力を

探究型メディアセンターが完成

〔21.9.28号より全文掲載〕



大阪で唯一の同志社系列校であり、毎年多くの受験生を集めておられます。

瀧: 入学された生徒の皆さんには、大学附属校としてのメリットを感じていただいているものと思っております。

 同時に、中学入試をゴールと捉えるのではなく、入学後の中高6年間という時間的な余裕を、ぜひ有効に活かしてほしいと願っています。

 本校では15年ほど前から、生徒や保護者の方々に向けて「しっかり勉強してもらいます。その上で人間力をつけてもらいます」という強いメッセージを発信し、校内で様々な取り組みを続けてまいりました。


    しなやか” な教育がテーマ

   本校の卒業生の中には、起業して成功している人も多くおられます。先日、そうした卒業生の一人が、「企業で生き残っていこうと思ったら、新しい発想に何でもトライしてみることが大切だ。それができるかどうかがこれからの企業の成長につながる」という話をしてくれました。

 また、ある卒業生からは、「就職活動のエントリーシートに出身校を記入する欄がなかった」という話も聞きました。

 大学をブランド化するような日本の学歴社会のあり方は、足元から崩れ始めているようです。この先、公務員試験なども1点刻みの現状から抜け出していくならば、さらに時代が大きく変わっていくのではないでしょうか。

 人生100年時代に向けた教育の課題は、「自ら学ぶ姿勢、人に優しくできる人間をつくること」だと思います。

 本校は、大学入試に捉われない時間的な余裕に恵まれています。リベラルアーツによる週35時間の新しいカリキュラムのもとで、これからも生徒一人ひとりのやる気を引き出す取り組みに力を注いでいこうと思っています。



コロナ時代の教育について ――。

瀧: 先の読めない時代だからこそ、柔軟に考え、筋の通った対応が求められています。そうした“しなやか”な教育を、本校の教育のテーマとして明示することにしました。

 コロナ対応では、何が出来るかを具体的に判断し、出来ることから進めることになります。

 例えば、マスクを通して喜怒哀楽が伝わりにくい上に、ICTに頼ることで本当に学力を身につけることができるのか。

 また、修学旅行や海外研修、クラブ活動がストップしたら、再開できるまで我慢しよう、というのではなく、学校教育だからこそできる活動をどう補完していけるのかを考えなければと思います。

 私は、人が触れ合うことで育まれる共感力を大いに活かしていきたいと考えています。

 リモートであっても、最終的には人とつながっていることが大切です。嫌なことも好きなことも取り入れながら和を育むことができるのが学校という場であり、オンラインゲームのようなつながり方ではなく、知っている人同士がつながって和を増やしていければと思います。


ICT教育で重要なリテラシー


今春、図書館とICTを一体化させたメディアセンターが誕生したそうですが。

瀧: これからの教育の鍵となるのは、やはり探究学習の時間といえるでしょう。

 メディアセンターは、その活動を支える上で大事な役割を担いますが、同時に読書回帰への後押しになってくれることを期待しています。

 本校では今春、高1の全員がタブレットを購入する形で授業への活用が始まりました。中学校では今秋からiPadの貸与をスタートさせます。中学生の多くは、小さい頃からLINEやTwitterを使い慣れているようですが、LINEで友達を作るのに誹謗中傷をしていたらダメなんですね。端末の貸与を機会に、モラル教育を一度リセットする形で、スタンダードを示したいと思います。

 また本校は、法人本部のある京都からやや離れた場所に位置しており、ZOOM会議を早い時期から導入しています。

 昨年は高大連携の簿記講座もリモート授業となり、一気に受講生が増えました。

 体育祭や文化祭、入学式は保護者にネット配信し、好評をいただいています。さらに、入試に向けての個別相談会もZOOMで行い、盛況となっています。昨年まではZOOMの扱いに不慣れな方もおられたようですが、今年の相談会では全く見受けられず、ICTの浸透の速さを実感しています。


少子化の中で、これからの私学経営について ――。

瀧: 学校を存続させていくという使命を、日々益々強く感じています。

 長期的なビジョンに立ち、経営戦略としての特色づくりに取り組まなければいけませんが、しなやかさを忘れず、本校の教育理念をしっかり打ち出していきたいと思います。

 生徒たちの成長していく姿を、教育の成果としてご覧いただけるようにと願っています。



本日は、ありがとうございました。<文中敬称略>


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