―― 今春、小学校を卒業された皆さんは、6年前、入学と同時にコロナ禍を経験されたわけですが。
黒田:皆さんそれぞれに、学びの機会を取り戻そうと努力されてきたと思います。
ただ、通常よりも半年から1年、本格的な小学校生活をスタートさせるタイミングが遅れてしまったことの影響は大きかったでしょう。私自身、子どもたちと日々接する中で度々実感してきたところです。
“小学校ギャップ”という言葉もあるように、保育園・幼稚園から小学校生活に移る時期には、家庭外の集団生活を通して子どもたちの視野が広がり、精神的な面での成長が促されます。
この大事な時期にコロナ禍で外出が制限され、保護者の方々もお子さまに対して過保護にならざるを得ませんでした。
子どもに「しんどい」「つらい」と言われれば、敢えてそれ以上、背中を押すことはしないという流れもあったかと思います。
こうした経験も踏まえ、子どもたちに接していくことが必要だと感じています。 |
―― 父子間のコミュニケーションとは。
黒田:近年は、希学園の講演会や個別懇談会にも、お父様が足を運んでくださるケースが以前に比べて増えてきたようです。
そのこと自体は良い傾向だと感じておりますが、ただ、微に入り細に入りご両親の注意が行き届いてしまうことで、お子さんの側が「言われる通りにしておいた方がラクだ」と思うようによりなりはしないか、やや気になるところです。
ご家庭でのお父様方の役割は、いわばお子さまにとっての“壁” になっていただくことだと思います。
お子さまが「こうしたい」 と思って行動に移そうとする際、必ず説得しなければならない相手になってあげること。
こう言っては何ですが、お母様方が相手ならばお子さまたちも「甘えて懐柔すれば何とかなる」と思うか もしれません。でも父親だとそうはいきません。
対等な立場で親子が向き合うことは子育ての重要なファクターであり、実は我々塾においても同様の側面があると思っています。
|
(本文より抜粋)
|