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学校法人 大阪女学院

大阪女学院中学校・高等学校



中村真喜子 校長先生へのインタビュー


国際バカロレアで
世界に開かれた学びを

〔18.10.28号より全文掲載〕


今春、高校の英語科に「国際バカロレアコース」を新設されました。新コース開設の経緯など、お聞かせいただけますでしょうか。

中村: 本校では今から3年前、大阪女学院中高の教育が、国の教育改革にどのようにつながっていくのか、という観点から『スキーム2020』と題した冊子をまとめました。

 これからの時代、生徒たちがどのような力を身につけていかなければならないのか ――、教員一人ひとりが授業改革の必要性を強く意識する機会にもなったと感じています。

 本校が国際バカロレアへのチャレンジをスタートさせたのもちょうどその時期と重なります。それから約3年間の準備期間を経て2018年2月、国際バカロレア機構よりディプロマプログラムの実施校である「IBワールドスクール」の認定を受けました。

 新設の「国際バカロレアコース」では、機構が定める科目を学習し、ディプロマ認定試験の全員合格を目指します。



多くの教員がワークショップへ

国際バカロレアのカリキュラム導入に先立って、御校では多くの先生方が機構主催のワークショップに参加されたそうですが。

中村: 国際バカロレア機構では、カリキュラムを導入する各校教員に、ワークショップへの参加を求めています。

 実を申しますと、その充実したワークショップに参加するチャンスを与えていただけること自体、本校がバカロレアを導入する決め手となりました。

 ワークショップには、バカロレアコースに直接関わる予定の教員はもちろんのこと、各教科全ての専任教員が参加できるようにいたしました。できる限り各教科の先生方に参加してもらい、バカロレアではどのような授業・評価が行われているのかを学びましょう、と呼びかけたわけです。

 そうしたところ、若い先生方を中心に大いに関心が高まり、授業改善の取り組みにも弾みをつけることができたと感じております。


国際バカロレアの学びについてご説明いただけますか。

中村: バカロレアの学びには、「探究学習」「概念学習」という二つの大きな特徴があるといわれます。

 授業では、プレゼンテーションやディスカッションの機会が多く、知識の獲得は最終の目的ではなく、課題解決に必要な過程です。互いが調べたこと、気づいたことを発表し合い、考えを深め、真理を探究します。

 ただ、言うまでもないことですが、そうした学習の目的は「人前で上手に話が出来る」ことではありません。

 「何を根拠にしてこの知識が成り立っているのか」「その情報は本当に正しいか」「『正しい』とはどういうことか」というように、ものごとを根本的に掘り下げて考えるよう、生徒たちは求められます。社会や学校・家庭など自分のいる場所、さらに言えば自分自身の存在を問い直すような深い学びにならざるを得ないわけです。

 国際バカロレアは、国の教育改革においても、モデルの一つになっていると思います。ここ数年で、ディプロマ資格取得者を対象とした入試を導入する国内の主要大学が増えるなど、新たな可能性も感じているところです。


中学でもディプロマプログラム

一方、中学校の3年間に目を移しますと、国語教育にも様々な工夫が見られるようですが。

中村: 国語教育はすべての教科のベースにもなるものであり、私自身も現代文の授業を担当する中で様々な工夫を重ね、取り組んでまいりました。

 現在、学校行事の一つとして定着している弁論大会なども、国語の授業中に全員で論考に取り組むところから始めていきます。

 また、論理的な思考力を身につけるためのテキストを導入し、中学2年生全員で検定を受けています。国語以外にも中学3年生で週に1時間、総合に位置づけて修学旅行先の「沖縄」について1人1人がテーマを決めて課題研究を行っています。

 本校はミッションスクールとして130年余りの歴史を持ち、英語教育ではスピーキングの力を向上させる授業にも長年取り組んできました。今後は中学校においても、国際バカロレアMYPの導入を検討していきます。外国の人々と交流したり助け合ったりということがますます身近な社会になります。そこでリーダーシップをとれる人を育みたいと思います。



海外大学への進学、また理系の分野など、生徒さん方の進路も幅広いですね。
中村: 海外の大学には、10人を超える卒業生が進学した年もありました。今後は、よりきめ細かな情報の発信にも努めてまいります。

 生徒自身が自分で進路を決め、それを応援するのが本校の進路指導です。少々のことではくじけず、皆と一緒になって、自分が出来ることをしっかりとやり、出来ないことは助けてもらいながら朗らかに生きていく、そういう底力のある女性を育てたいと考えています。



ありがとうございました。<文中敬称略>


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