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近畿の実力私学百選 
学校法人 愛徳学園

愛徳学園中学校・高等学校

 ■能美啓子 校長先生へのインタビュー


生徒アンケートで学力ニーズを把握
科目選択を多様化


御校では先ごろ、学校評価を実施されたそうですが。

能美: 本校は、カトリック校としての建学の精神を踏まえ、創立以来50年にわたって、全人教育と進路保障という2本の柱を掲げてきました。阪神淡路大震災では、校舎に大きな被害を受け、学校の存続すら危ぶまれた中で校舎の再建・復興に大きな力を注いできたところです。

 一方、6年ほど前からは、近隣に中高一貫の男女共学校が数多くできたことなどもあり、本校の生徒募集にも少なからず影響が出るようになってきました。

 本校としては、広報活動やホームページの充実などにも力を入れてきたところですが、それよりもっと大事なのは、愛徳学園が保護者や生徒たちにどのように見られているのか、そして保護者や生徒たちが本校に何を求めているのかを知ることではないかと考え、今年の2月、学校評価に踏み切ったわけです。

 学校評価のためのアンケートは、併設小・中・高校の全ての保護者と、中・高の生徒全員、卒業生、さらに教職員に対して行いました。その結果、キリスト教にもとづく心の教育のあり方や、一人ひとりを大切にした学習指導面でのフォローについては一定の評価を頂戴することができました。ただ、いわゆる進路保障の点で必ずしも満足度が高くなかったことは私どもにとって大きな反省点となりました。今後の学校改革の方向性に、大きな指針を与えられたと感じています。

 今後は年に2回、各教科において生徒に対する授業アンケートを実施し、授業改善につなげていきたいと思っています。



改善は普段の授業から

授業そのものの改善に向けた努力に力を注ぎたいとのことですが、カリキュラムの面では ――。

能美: 本校では、中高の6年間を「基礎確立期」「応用充実期」「発展完成期」の3つのスパンに分けています。

 英語は中2、数学は中3から習熟度別とし、中3では2クラスを3クラスに分け、理解度に応じた指導を行っています。習熟度別の授業では、中堅から上位の生徒たちに対しても、学力アップにつながる明確なフォローを進めていけるものと思っています。

 本校では現在、小学校を含む小・中・高12年間一貫の英語のシラバスづくりを進めているところですが、中学校から入学してくる生徒たちに対しても、中2からの習熟度別クラス編成に備え、週5時間の英語の授業を通して力を伸ばしていけるよう指導してまいります。


スペイン語の授業を設置されていることも、特色の一つになっていると聞きますが ――。

能美: スペイン語は中2から高1まで必修科目となっており、高2で選択科目となります。楽しみにしている生徒たちが多く、本校の特色の一つとして引き続き実施していく考えです。

 最近は、大学のAO入試の際にスペイン語の学習経験を有利に活用する生徒がいたり、また大学入学後に語学の修得単位として承認された例もありました。



志望に沿った選択を可能に

高校では今後、コース制の導入などお考えですか。
能美: 本校は1学年70名の少人数制の学校です。そのため、コース制を取り入れることは現実的ではありません。むしろ、高校2年生で現在取り入れている選択制の授業をしっかり位置づけていきたいと考えています。

 「国公立文系」「国公立理系」「私立文系」「私立理系」の大きな枠組みの中で、科目選択のモデルケースを生徒たちに示し、さらにきめ細かく志望に沿った科目選択ができるようアドバイスしてまいります。

 また、今春から高校生の早朝・放課後の講習が全校あげてスタートいたしました。講習の中には、英検・漢検受検のための特別講習も含まれています。夏期講習も始まり、私大の入試対策、センター対策などテーマ別に実践的な講座をそろえました。

 今後は、入試問題の研究を各教員が行い、授業に落としていくような取り組みも同時に進めていく必要があると思っています。

 あらためて考えてみますと、私ども教員は、日頃から生徒たちに対して奉仕の心や公共心の大切さを訴えたり、学習への真摯な姿勢を問うことがよくあります。しかし、本当は私ども教員自身がまず、襟を正す時ではなかったのか ――と、保護者や卒業生の方々、生徒たちに教えられたような気がしています。


ありがとうございました。<文中敬称略>〔07.9.28号より全文掲載〕


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