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コミュニティーと塾

「地域の個人塾に存在感
文徳塾 松本好次 塾長に聞く


きょういく時報」20.12.18 815号掲載>




   

 コロナ禍で学校が休校となる中、学習塾にも少なからず影響が広がった。兵庫県の尼崎市で長年にわたり、子どもたちを指導してきた文徳塾の松本好次塾長は、「大手塾に比べれば、個人塾へのコロナの影響は限定的だったかもしれない」との印象を述べている。一方、同塾がある尼崎・西宮地域では今春、中学校長OBや、私立中高入試担当者、個人塾が集まり、よりよい進路支援をめざす目的で研究会が立ち上がったという。コロナの影響とともに、今後の課題などうかがった。<編集部>

   


―― コロナ禍による塾への影響について ――。

松本:
阪神淡路大震災の時もそうでしたし、東日本大震災の時もそうだったと思いますが、被害に遭った子どもたちというのは勉強の継続ができないんです。

 その結果として、残念ながら学力が落ちることは否めません。震災後の兵庫県では、被害に遭った子どもたちをなるべく公立校にという対応が行われたものの、大きな影響を受ける家庭は当然出てきます。

 今度のコロナの間、私どもでは塾を閉鎖することなく、むしろ保護者の方々には、1週間に2回の通塾であった場合は3回にしていただくなど通常よりも多めに通塾いただくよう呼びかけたりもしました。小さな塾なので、従来から通常1コマ90分の授業を時には2時間もかけたりしながら子どもたちの理解力を高めるといったこともやってきましたが、そうした日常的な取り組みも、今回の様々な受け止めや現実的な反応につながったものと感じています。


―― 長期におよぶ小中学校の休校で、カリキュラムの進度などにも当然影響が出たのでは。

松本:
そうだと思います。社会科については最も影響が出易いのではないでしょうか。例えば中学3年生では通常、夏休み明けには公民分野に入っていなくてはいけませんが、今年はその時期にまだ日本史をやっているところもありました。

 そうなると公民分野にはほとんど手をつけることなく入試日を迎えることになりかねず、似たような傾向はどの教科にも見受けられます。

(進路支援研究会副会長)
※以上本紙より抜粋


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